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元号。普通。時代のニーズ

カーラジオから音楽が流れている。最近わりと売れている女性シンガーソングライター。名前を聞いたことはあったが、曲を聞くのははじめてだった。

普通だ。と、ぼくは思う。

若い世代を中心に、広く支持されている彼女の曲を、ぼくは好きだとも、嫌いだとも思わない。率直な感想を求められれば、つまらないと答えるだろう。

元号が変わろうとしている。この30年で日本人はどんどん保守的になり、内向きになった。

いくつか大きな災害やテロを経験し、できれば何事もないままに、平静な日々を過ごしたいと、多くの人々が願った。

一方、そのこととの因果関係はわからないが、汚いもの、汚れているものに対しての嫌悪が助長され、綺麗なもの、健全なものを求める嗜好が強くなった。

やたらと身の回りを除菌し、自主規制と称し、TVの番組は当たり障りのないものばかりになった。街の至る所に監視カメラが設置され、スポンサー契約のあるタレントは品行方正を志し、ゴシップに対して過度に敏感になっていった。

これが時代のニーズなのだ。

普通であることが、なによりも美徳とされる。突飛なこと、過激なことは眉をひそめられる。

冒頭のシンガーにしても、時代のニーズを的確に捉えているにすぎない。

当たり前のこと、普通のことをたいそうありがたいことのように歌い、さらに自分たちのことを気持ち悪いくらいに褒める。そういう音楽が大衆の支持を得ている。人々はそんな音楽に触れたとき、安らぎを覚える。あるいは、安らぎを得たと自分に言い聞かせる。

もちろん、外でこんなことが通用するはずはない。一風変わったストレンジな嗜好として興味を持たれることはあるかもしれないが、格闘技だったら一撃で倒されるところだろう。

元号不要論は以前からあるが、ぼくは絶対に必要だとは思わないが、あってもいいと思っている。

人間にとって100年は長すぎるので、20年から30年のラウンドがあることは、なにかの目標を掲げたり、気分を変えたりするにはうってつけではないかと思う。

次のラウンド。流れは変わるのだろうか。

■結城義広 “GRUNGE SOUL”■
"幸せに興味はない。自由になれる瞬間があればそれでいい " プリンス、ディアンジェロのDNAを持つ日本人SSW、結城義広。独自の感性で、ソウルミュージックをオルタナティブ解釈。そのサウンドイメージは、まさに"グランジ・ソウル"。パンク~グランジの精神を継承する過激な歌詞で、レアグルーブのうねりを乗りこなす。書き下ろし40曲の中から厳選された全10曲。王道の真逆を行く、ソウルミュージックの新概念。
 

“グランジ・ソウル”収録曲
“death feeling in the sky” MV
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