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音楽はなくならない。世界は変わらない。

今年は最初からライブをやらないつもりでいたので、最近ぼくがライブをやっていないのは新型コロナウィルスの感染拡大にからむ自粛によるものではありません。しかしもしそうでなかったとして、ぼくはこの状況で積極的にライブをやったかといえばそうではない。ほんの少しかもしれませんが、感染拡大のリスクを下げることに貢献したいと考えているからです。とはいえそれぞれの事情はあるだろうし、ライブをやめることが出来ない人たちがいるのもある程度理解出来ます。

昨今のライブハウス界隈に対しての厳しい風当たり。他にもっと危険な場所があるのに、なぜライブハウスに批判の矛先が向けられるのか。そういう意見をよく耳にします。それはおっしゃる通りで、この風潮は確かに片手落ちです。でもこれはライブハウスを活動の拠点にしてきたアーティスト、ならびにそれに関係する人たちが社会にコミットしてこなかった結果だとぼくは考えます。この件に関するニュースや報道の内容には違和感があり、そこからはそれがライブハウスという場所を知らない人たちが書いた原稿や記事だということが読み取れます。つまり、世間一般からはライブハウスは遠い世界だということです。逆の見方をすれば、そこは社会から取り残された場所とも言えます。ライブハウスを活動の主たる拠点とするアーティストは、これを機にもっと外へ向けて発信していくことを考えてはどうかと思います。そしてライブをやるのであれば、世間に対して申し訳なさそうにやるのではなく、堂々と胸を張ってやったらいいと思います。こんな時期だからこそ伝えたいことがあるという趣旨の発言をするアーティストは多いようですが、であればなおさら。申し訳ない気持ちで発するメッセージは、ライブハウスを白い目で見ている人たちにも、歌や演奏を聞きにその場を訪れた人たちにも伝わらないと思います。

そしてこの1〜2ヶ月、不安だったり沈んだ気持ちになってしまったという人は多いと思いますが、ぼくはこんなふうに考えます。生きるというのはつまりこういうことなのではないのかと。生きるということは常に死と隣り合わせです。日々危険にさらされ、その瞬間その瞬間、それぞれの判断で最良の選択をしなければならない。それか生きることの本質です。社会のシステムは完璧ではありません。落ち度だらけです。結局のところ、社会が人を救うことは出来ない。有事や非常事態にそれは露呈します。でもそれが普通だと思います。とくに安全な都会に暮らしていると、人々はそのことを忘れてしまいがちです。世界は人間のためにあるわけではない。コロナウィルスにはなんの罪もない。良くもなく悪くもなく、存在しているだけです。騒いでいるのは人間です。人間が勝手に騒いでいるだけです。この先どのような道筋を辿ろうとも、世界はなにも変わらないだろうとぼくは思います。

最後に。音楽についてのぼくの考え方は極めて単純です。語弊があるかもしれませんが、ライブハウスがなくても音楽はなくなりません。録音装置や再生装置がなくても音楽は作れるし、残すことも出来る。さらにいえば楽器がなくても音楽は出来ます。音楽は人間に不足している”なにか”の代用のようなものだと思います。ぽっかり空いてしまった穴のような”それ”が完全に埋まるまで、音楽はなくならないでしょう。ぼくはそんなふうに考えています。

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#コロナウイルス
#ライブハウス

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